「隠遁」すみやかに退いて災いを防ぐ(易経の勉強)
内輪での問題が起きそうです。
大したことがないように見えても、放っておくと厄介なことに発展しますので、今のうちに解決しておきましょう。
なお、危険なことには深入りしないで、早々に退散してください。
行くか戻るかでしたら、戻るべきです。
好ましくない人物に、嵌められる可能性もあるので気をつけてください。
しばらくは何もせず、おとなしく身を挺しているに限ります。
外卦(上卦)×内卦(下卦)
33・天山遯(てんざんとん)
<卦辞>
「遯は亨る。小は貞に利ろし」
<読み方>
とんは とおる。しょうは ていに よろし。
「遯」は「逃げる」の意味。
人生には、どんなに頑張っても力が及ばないことがあります。
そんなときは立場に固執せず、潔く身を引くこと。
恥ずかしいことではありません。
一方、追う立場の人は「去るもの追わず」が正しい態度だと説きます。
・危険を避けるために逃げるべき
・一刻の猶予もない状況
・情けではなく冷静な判断を下す
「衰運、撤退、引退、退職、部下の反乱、休暇、逃げるが勝ち、深入り禁物」
爻の吉凶
◎上…問題から距離を置いて気持ちが楽に。活路も見出せる
○5…逃げることは恥ではない。潔く手を引けば救われる
△4…毅然とした態度で距離をおけば、災いを回避できる
×3…義理人情は忘れ、自分の身の安全だけを考えるとき
×2…無理をせず、せめて現状維持に努めるのが得策のとき
×初…チャンスを待ちながら力を蓄え、自分からは動かない
この卦が出るとき
深入りすれば面倒なことに巻き込まれるとき。
仕事では、オーバーワークが心配されます。
占求者が、上司の立場なら、部下からの突き上げがあるかもしれません。
経営者なら事業を縮小するとき。
カップルは、相手の気持ちが冷めつつあるようです。
気持ちをつなぎとめようとするより、冷却期間を置くのが賢明です。
易占いの本(初心者でもわかりやすい)
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すべてがわかる384爻易占い
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卦は「陰と陽」の組み合わせ
小成卦…陰陽を組み合わせた3つの「爻」からなるもの(八卦)
大成卦…八卦を上下で組み合わせて構成するのが卦で小成卦に対して大成卦と呼びます
※卦は全部で64あります
1つの卦は、陰陽を表す6つの「爻」から成り、爻は下から順に初・2・3・4・5・上と言います。
内卦…初・2・3までの下3つ八卦(小成卦)
自分自身や自分の気持ち、内面、自分が置かれた環境、組織の内部、指導される側、下にあるものなど
外卦…上の4・5・上までの八卦(小成卦)
自分に対する相手、外部環境、表面、外面、指導する側、上にあるものなど
八卦にはそれぞれに意味があり、八卦の組み合わせで卦そのものの意味が生まれます。