「観察」精神性は高いが現実には弱い(易経の勉強)
物事や事象は、絶えず変化をしています。
以前に見たものが、今現在も真実であるとは限りません。
このことを念頭に置き、改めて自分の置かれている環境や境遇を見直してみましょう。
積極的な行動を取るよりも、自分がどのような立場にあり、どのような行動を取るべきなのかをよく考える時期です。
たとえ目に見える大きな成果が上げられなくても、熟考した上での行動が吉となります。
外卦(上卦)×内卦(下卦)
20・風地観(ふうちかん)
〈卦辞〉
「観は盥いて薦めず。孚ありて顒若たり」
〈読み方〉
かんは てあらいて すすめず。まこと ありて ぎょうじゃくたり。
「観る」がポイントの卦です。
ただし、物事の本質をとらえるには、目だけでなく心でも観る。
風地観はそれを教えます。
学問芸術、信仰など、精神性に関わる問題なら吉の意味となりますが、金銭や出世など、俗世的な問題では力を発揮しません。
・目に見えないものへの畏敬の念
・動きのない状態
・体裁を取り繕うのではなく中身の充実を
「精神性、観察、思索、反省、静観、情報、学問芸術、理想主義、衰退」
爻の吉凶
○上…自分が直接、事に当たるのは避ける。消極策で安泰
○5…自分が行動が他に与える影響大。行動に慎重さが必要
○4…助け船が登場して問題は解決に向かう。視野を広く
△3…運気と実力が不足気味。高望みをせず分相応の行動を
△2…全体を見ないために誤解が生じやすい。客観性が大事
×初…自分の考えが正しいか疑ってみること。独断専行厳禁
この卦が出るとき
この卦は相手に振り回されて本質を見誤っているときに出やすいもの。
また「衰退」も意味する卦なので、会社の存続が危ぶまれるときも。
一方、勉強や研究では高い成果が期待できるときです。
カップルは、温かみのある言葉やスキンシップに欠けがち。
シングルは、理想が高すぎて、自ら出会いを阻む傾向が。
易占いの本(初心者でもわかりやすい)
黄小娥の易入門
すべてがわかる384爻易占い
占い大全 ト占
卦は「陰と陽」の組み合わせ
小成卦…陰陽を組み合わせた3つの「爻」からなるもの(八卦)
大成卦…八卦を上下で組み合わせて構成するのが卦で小成卦に対して大成卦と呼びます
※卦は全部で64あります
1つの卦は、陰陽を表す6つの「爻」から成り、爻は下から順に初・2・3・4・5・上と言います。
内卦…初・2・3までの下3つ八卦(小成卦)
自分自身や自分の気持ち、内面、自分が置かれた環境、組織の内部、指導される側、下にあるものなど
外卦…上の4・5・上までの八卦(小成卦)
自分に対する相手、外部環境、表面、外面、指導する側、上にあるものなど
八卦にはそれぞれに意味があり、八卦の組み合わせで卦そのものの意味が生まれます。